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”意識をしない”ための意識改革。 デザインクオリティーを高める真のダイバーシティとは。

初めまして。デザインリサーチケイパビリティーリード/インクルージョン&ダイバーシティーリードの苅谷です。

6月の「プライド月間(Pride Month)」 には、今年も多くの企業でLGBTQ+の権利やコミュニティへの支持を示す活動が盛んに行われました。本記事では、これまで我々がインクルージョン&ダイバーシティ活動を推進してきた中で得た気づきについて共有したいと思います。

多様性のある組織の成長

私たちFjordの母体でもあるアクセンチュアは、多様性と受容性に富んだ職場環境を持つ上場企業100社を認定するリフィニティブの「ダイバーシティ&インクルージョン・インデックス」(以下「D&I指数」)において、5年連続上位にランキングしています。D&I指数はリフィニティブのESG(環境・社会・ガバナンス)データをもとに算出されます。この評価はとても素晴らしいことであり、組織に所属している一人としてとても誇らしく思います。

また日本国内でも、アクセンチュアは任意団体 work with Prideにより策定された性的マイノリティに対する企業等の取り組みを評価する指標「PRIDE指標」において最高評価の「ゴールド」を2016年から5年連続でいただいています。さらに、日経WOMANが選出する2021年版「女性が活躍する会社BEST100」において総合1位にランクインしました。

アクセンチュア は毎年順調に業績を伸ばしており、従業員数もグローバルでは約57万人、日本では約1万6千人(2021年6月現在)。Fjordもまた、グローバル33拠点に約1,300人のデザイナーを擁する世界最大規模のデザインスタジオです。従業員の多様性もとても高く、日々お互いを刺激し合いながらワンチームとして仕事に向き合っているため、このように成長ができていると言えるでしょう。

参考記事

グローバルでのインクルージョン&ダイバーシティへの取り組み

Fjordも国内外でLGBTQ+支援の取り組みはもちろんのこと、もっと大きな枠である「インクルージョン&ダイバーシティ」として、社員を含む全ての人にとって平等な環境を構築することにコミットし様々な活動をしています。

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例えば、サンフランシスコのスタジオは2019年、メンバー全員のポートレイトを「プライド・ポートレート・シリーズ」としてスタジオに掲げ、クリエイティブな方法で自分たちの多様性を表現しました。

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ソーシャルメディアでもインクルージョン&ダイバーシティをそれぞれの方法で表現し発信。(画像はロンドンスタジオのInstagramより)

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また、インクルージョン&ダイバーシティ委員会 や、Fjord Equinox(※) LGBTQ+ 集会などの活動も盛んです。こちらは2017年に開催されたFjord EquinoxでのLGBTQ+コミュニティの集合写真で、私もサポーターとして参加しました。

※Fjord Equinox:Fjordの世界中の社員が一同に集まる社員総会のようなお祭りイベント


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私たちFjord Tokyoでも、2021年のPride Monthに向けてビジュアルデザイナーが素晴らしいイラストを描いてくれました。「より多くの人が自分らしく、幸せに生きるために私たちができることはなんだろう?年齢・性別・文化・国籍…どんなアイデンティティの人も共存できる世界になるために、一緒に考えてみませんか?」という問いを表現しました。


多様性が成果物のクオリティーを更に高める

Fjord Tokyoにも世界各国の拠点同様、多様なバックグラウンドとアイデンティティ(国籍、海外経験、人種、経歴、性的指向等)持ったデザイナーが在籍しています。私たちは日々のコラボレーションを通じてクオリティーの高いデザインアウトプットの提供を続けており、多様なバックグラウンドの人材とアウトプットのクオリティーには密接な関係があると考えています。

多種多様な経験とスキルを持ったデザイナー達がサービスを創造するイノベーションプロセスに関わることは、各過程で多様なフィルターを通すことができることを意味します。様々なインプット、アイデア、そしてフィードバックは、エンドユーザーに完成度とクオリティーが共に高いデザインを届けるため大いに貢献します。私たちのデザインに対してお客様企業から「顧客増加につながった」「ブランドへの信頼向上にとても良い影響があった」とフィードバックをいただくたび、多様性の強さを実感します。

このように、多様性こそFjord Tokyoの強みであり、クオリティーの高いアウトプットを作りつづける源泉になっています。

“意識をしない”ための意識改革

このように多様性豊かな組織は、突然生まれたわけでも、自然に生まれたわけでもありません。組織として、次の2つのアプローチで積極的にインクルージョン&ダイバーシティに取り組む必要がありました。

一つ目は、ボトムアップの「一般社員の意識改革」。日々の業務の中で従業員がお互いの違いを尊重し、刺激し合い、またお互いをプラスに補う環境を作り、そこからクオリティーの高いデザインの創出が生まれると信じることです。

二つ目は、トップダウンの「管理職層の意識改革」。従業員の多様性を尊重し、より自由な発想ができる環境作りや、管理職自らが手本を示して従業員に良い影響を与えることです。

このようにボトムアップとトップダウンの両方の意識改革によって、初めて多様性を尊重する組織が形づくられると言えます。しかし、意識改革はゴールではありません。私は、目指すべきはその先の「意識をしない組織」という、お互いの違いをユニークなこととあえて意識をせずに、違いが日常となっている職場環境と考えます。そのために「意識をしないための意識改革」に引き続き取り組んでいきたいです。

最後に

Fjord Tokyoが目標とするのは、多様性を日常とする組織です。そこから生まれるデザインのクオリティーの高さを信じており、この価値観に賛同してもらえるデザイナーと一緒に働きたいと思っています。多様なスキルやバックグラウンドを持った仲間とクオリティーを追求しませんか?興味のある方とぜひお話ししたく、ご連絡をお待ちしています。

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筆者プロフィール

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Moritsugu Kariya 苅谷森嗣
デザインリサーチリード/インクルージョン&ダイバーシティーリード

米国シカゴのデザインスクール卒業後、ビジュアルコミュニケーションデザイナーとしてヒューマンセンタードデザインを中心としたデザインコンサルタント会社で経験を積み、6年前にFjord Chicagoスタジオに入社。2年前に東京スタジオに異動した。多様性を尊重するデザインリサーチャー。Fjord Tokyoリーダーシップメンバー/デザインリサーチケイパビリティーリード/インクルージョン& ダイバーシティーリードとして在籍。好きなもの:日本庭園めぐり、和物、Mid-Century Modern、建築、ウィスキー
Fjord Tokyo公式Instagramアカウント: @fjord.tokyo
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